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野菜オタク<NOTE>

野菜オタクが本気で検証!野菜のあれこれ

  1. 片栗粉を作ってジャガイモでんぷん量の比較実験をしてみた!

片栗粉を作ってジャガイモでんぷん量の比較実験をしてみた!

今回の野菜オタクは、ジャガイモ!!
近年、出回る品種も増えましたね~!

私の畑では、毎年6月にジャガイモを収穫します。

冷暗所で保存しておくのですが
9月頃になると、
休眠期間を終えてが出てきます。

ほら、こんな感じ。

でも芽を取りのぞけば、
収穫したてのときよりも
甘くて濃厚で美味しいと感じます。

そういえば以前に収穫後、
専用の貯蔵庫で保存して商品化している
ジャガイモを食べたことがあります。

少しシワっぽくて見た目はあまりよくないので
半信半疑で購入したら・・・

とても甘くて濃厚な味わいでした!

保存されている間に
でんぷんがじっくり糖化するので
甘くなるらしいのです。

でんぷんが糖化して甘くなる??
と、いうことは…

【仮説】

寝かせたジャガイモは甘い!
  ↓

でんぷんは糖に変わっている!
  ↓
つまりデンプン量が減っている!?

「デンプン量=片栗粉量」

つまり!
抽出できる片栗粉の量は?

採れたてイモ>長期保存イモ

ここで確かめたくなるのが
野菜オタク!!

今日は上記の仮説を元に
ジャガイモ実証実験していきます!!

◆今回の実験

まずは、でんぷん量を調べるのには
どうすればいいんでしょうか?

そう!でんぷん=片栗粉!!



じゃがいもに含まれるでんぷん量は

抽出できる片栗粉の量をはかれば良いんです

と、いうことで!

~ 片栗粉の作り方 ~
準備するもの

1.ジャガイモ 100g
2.おろし器
3.ボウル(ガラスで底があまり広くないもの)←でんぷんが集結しやすく取り出すいようにするため
4.濾すための布(ガーぜなど)
5.水     500cc
6.計り

シャドークイーンは、中も紫色のジャガイモ。
でんぷんの色もむらさき??

ってことはないですよね(笑)

可食部100gで作ります。

1、まず擦り下ろします

ブルーベリージャムみたい!!
全部すりおしました!!

これはアントシアニン!!手も紫色に!!
抗酸化作用でお肌が若返るかしら?(笑)

2、デンプン抽出

今回は水の分量500ccで統一してみます。

たぶん統一しなくても大丈夫だと思うのですが
念のため・・・

擦ったジャガイモはガーゼに包んで

 

500ccの水の中で
ユラユラと揺らしてでんぷん質を出します。

さらに手でもみほぐして出していきます。

しっかりでんぷんを出すために
10分くらいもみしました。

3、デンプンを沈殿させて抽出!

最後はぎゅっと絞って!

大事なのは液体の方!
デンプンは絞ったかすの方じゃなく、
水中に浮遊している状態。

15分放置~

あっという間にでんぷん質が
ボウルの下に沈んでいきます。

下の方に白い層ができているのが分かりますね!
これが、デンプン。

上澄み液を捨てます。

この色!野菜染めしたくなります♪

ボウルの底に沈殿している
でんぷんが現れました!

しっかり底に張り付いて流れません!

これを3回繰り返すと

上澄み液も透明になり、
真っ白なでんぷんが取り出せます。

水溶き片栗粉のようになっていますね。

指で削ってもすぐに戻ります。

1時間以上自然乾燥します。

表面が乾いてきました。

少し削ってさらに乾燥させます!
室内で半日ほど乾燥させて片栗粉の完成!!

スプーンで押すと
キュッキュッと片栗粉らしい音がします♪

シャドークイーンは
100gから18gの片栗粉が出来ました!

以下の実験はすべて
この方法ででんぷんを取り出しました!!

さあ!
いよいよ実証実験です!

<実験1>

デンプン量抽出比較!寝かせたイモVS採れたてイモ

寝かせたジャガイモは
採れたてのジャガイモより
でんぷん量が少なくなっているか?

実験1は
「本当にデンプンが糖に変わっているか」
の実証です!!

今回は メークイン で実験。

●寝かせたメークイン=私の畑で6月に収穫したもの
写真ではわかりにくいのですが
ハリがなくなってきています。

●採れたてのメークイン=実験当日にスーパーで購入した北海道産
青果担当の方に仕入先を確認。
ネットで検索したところ8月末か9月収穫したものと判明

100gにすると

大きさが違いすぎてでこんなことに…

結果

<寝かせたじゃがいも>

マイ畑6月収穫したメークインの
100gあたりのデンプン量は…

 

13g!

<採れたてのじゃがいも>

実験当日に購入したメークイン(8月末か9月収穫)
100gあたりのデンプン量は…

18g!

お~~~!!
ねかせたジャガイモのほうが5g少なかった!!

<実験2>

ジャガイモの品種別でんぷん量比較

 

ジャガイモの品種によってでんぷん量は違うのか?

まず二大品種で比較してみましょう♪

粉質系代表!崩れしやすいホクホク食感の男爵
粘質系代表!煮崩れしにくいねっとり食感のメークイン

[仮説]

ホクホク粉質系の男爵のほうが
でんぷん質は多いはずです!!

同じ条件になるように
北海道産の同じブランドを購入しました。

 男爵は丸い形、
メークインは楕円形が特徴ですね。

果たして… 

結果

男爵

21g

メークイン

17g

予想通り!

粉質系の男爵のほうが
たくさん片栗粉ができました!!

 

【いろんな品種でやってみた】

他にもいろいろな種類のジャガイモがあったので
調べたくなっちゃいました♪

7種類

茎と葉甘いのはどっち?

・シャドークイーン
・ノーザンルビー
・レッドカリスマ
・デストロイヤー
・メークイン
・キタアカリ
・とうや

全て6月収穫のジャガイモです。

全て100gに揃えて…

15分放置して~

片栗粉をそれぞれ作ってみました。

結果

≪デンプン量ランキング≫

とうや やや粘質 18g
キタアカリ 粉 質  18g
デストロイヤー やや粉質 17g
シャドークイーン 中 間  16g
ノーザンルビー やや粘質 15g
メークイン 粘 質  13g
レッドカリスマ 粘 質  10g

キタアカリととうやが18gで1位!
レッドカリスマが10gで最下位。

きたあかりやデストロイヤーなど
やはり粉質系はでんぷん量が多いですね。

粘質系がデンプン量が少ない結果に。

とうやは、やや粘質系のはずですが…
1位で18gもとれましたね!!

<実験3>

他の野菜からデンプンはとれるか?!

さあ、最後の実験!!
他の野菜のでんぷん量はどれくらい?

ということで最近の
ヤサオタNOTEでも頻繁に登場しているあの野菜…

そうです!
かぼちゃ

カボチャもでんぷん質が多く
根本さんの記事にも粘質・粉質…
という文字が登場していましたね。

さあ

でんぷんは取り出すことができるのでしょうか?
どのくらいの量がとれるでしょうか?

やってみましょう♪

ジャガイモと同じ工程です。

なんと…!!!

1gもとれませんでした!

ボウルにうっす~~~くついたものを

一生懸命こそげ落としましたが
たったこれだけです。

ジャガイモのでんぷん量ってすごいですね!

 

実験結果まとめ

<実験1>デンプン量抽出比較!寝かせたイモVS採れたてイモ

寝かせたイモは新物より
デンプン量が5g少なかった!

ねかせたジャガイモは
でんぷんが糖化して分解されたと考えてよいのでかないか?
(家庭での手作業・一回のみの計測なので断言はできない)

 
<実験2>ジャガイモの品種別でんぷん量比較

品種によってデンプン量は違う!

ホクホク食感の粉質系の男爵はでんぷん質が多く
ねっとり粘質系のメークインやレッドカリスマは
でんぷん質が少なかった。

(同じ品種でも栽培方法が変わると違う結果も出る可能性はあります)

 

<実験3>他の野菜からデンプンはとれるか?!

かぼちゃ=1g未満しかとれなかった

じゃがいものでんぷん量はすごい!

 

~実験番外編~

◆煮崩れとでんぷん質の関係

試しに粘質系と粉質系を
同じ鍋の中で10分茹でてみました。

 ・粘質系 レッドカリスマ 10g
 ・粉質系 男爵 21g
 ※100gあたりのデンプン量(上記実験より)
でんぷん質の多い男爵はすぐに崩れ、
少ないレッドカリスマはまだ固くて
お箸でやっと半分にできました。

でんぷん質が多いと「糊化(※)」して膨らむので
細胞内圧が高くなって、細胞間が剥がれやすくなります。
つまり、煮崩れしやすい。

糊化(こか)とは?
温められたでんぷんが水分子を抱えて粘りをもった状態のこと
(例:米が糊化してごはんになります)

 

◆でんぷん質のつなぎの役割

デンプンを搾ったあとのジャガイモと、
すりおろしたままのジャガイモを
乾煎りしてみました。

左がデンプン取り出し後
右はデンプンあり(すりおろしてそのまま)
※写真はノーザンルビー

でんぷん質が抜けるとパラパラになり
でんぷんが残っているとつながって、
ひとかたまりになります!

ここから何が分かるか?

でんぷん質がつなぎの役割をしているので
でんぷん質が抜けるとくっつかない!
というわけですねー!

 

◆かたくり粉って?

昔は、ユリ科のカタクリ
鱗茎(りんけい)のでんぷんから作られていたので
カタクリの粉、“片栗粉”と呼ばれます。
※鱗茎とは球根のこと

でも、最近の片栗粉は、
ジャガイモのでんぷんから作られているのがほとんど!

余談ですが…
でんぷんは英語でstarch(スターチ)

コーンスターチ=とうもろこしのでんぷん。
ですから、
今の片栗粉はポテトスターチですね♪

 

~試食~

片栗粉編

片栗粉がたくさん出来たので
オタクっぽく(笑)
品種別に、わらび餅風にしていただきました♪


写真ではわかりずらいのですが、
ちょっと食感が違うと感じたのは
気のせいでしょうか?

キタアカリのほうがやわらかく
レッドカリスマのほうがしっかりしていました。

[わらび餅風の作り方]

鍋に片栗粉・水・さとうを入れて混ぜるだけ!

途中で急に透明になって固まるところが←糊化(こか)
とっても楽しい♪

氷水につけて冷やして完成。


自家製きなこと黒蜜をかけて
ぷるんっとおいしいわらび餅風♬

是非作ってみてください!

 

ジャガイモ編

「でんぷん質がつなぎの役割をしているので
でんぷん質が抜けるとくっつかない!」

その性質を利用して
同じ切り方、材料で、2種類の料理を作りました。

 


千切りにして水にさらしたものと
切ってそのままのものを用意。

さらしたでんジャガイモは
でんぷんが抜けてシャキシャキ!
炒め物に~♪

 

 さらさずに切ってそのままのジャガイモは
でんぷんの粘着を利用してガレットに~♪

どちらもおいしくいただきました☆

 

いかがでしたか?

実験の結果は家庭での計測ですので
断言はできませんが
予想以上に片栗粉作りででんぷん量の差がでたことに驚いています。

そして手作り片栗粉は楽しく
美味しいことにも感動☆

みなさんもぜひ手作り片栗粉作ってみてくださいね。
そしてジャガイモの特性を生かした料理を楽しみましょう♪



 
 

フードメッセンジャー:増田 純代(ますだすみよ)

畑から食卓へ!農業のすばらしさを伝えていきたい!

野菜ソムリエプロ、江戸東京野菜コンシェルジュ・キッズキッチン協会ンインストラクターなどの資格を取得、農家さんとのつながりやキッザニア東京野菜マルシェパビリオン勤務経験から農業体験イベント・キッズ向け料理教室・小学校での食育授業など主にキッズ向けの仕事を得意分野としています。未来の農業を担うであろう子どもたちに農業・野菜の魅力を発信中☆伝統野菜を守り地域の農家さん応援する活動も大切にしています!野菜染め・野菜スタンプワークショップを定期的に開催。野菜の形、色の持つ魅力も伝えています。

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